ユーロが流通し始めて、手元にある真新しいユーロ紙幣やコインを眺めながら、「やっぱりどうしてもマルク紙幣が欲しい!」という思いが強くなってきた。ついこの間まで簡単に触ることができたマルク紙幣がいつの間にか姿を消した。マルクからユーロに替わるという事実は理解していたつもりだが、急になくなると俄然寂しい。加えて私の欲求心に火をつけたのが10マルク紙幣の肖像画である。ドイツマルク紙幣にはどれも著名な人物画が描かれているが、10マルク紙幣はドイツの偉大な物理学者ガウス(Carl Friedrich Gauss(1777-1855))であった。電子工学や物理を学ぶものにとって、その顔を拝んでおくことは意義深い。学生に見せなければ・・・。どこかで手に入れられるはずだ。
1月半ば過ぎ、心当たりを付けたミュンヘン市内の日本食料品店の日本人のおばあさんにそれとなく尋ねてみた。「何枚かあるからいいですよ。」との返事。「ラッキー!」